レポートVol.33     第3回 シンポジウム報告

第3回シンポジウム
歴史遺産としての古典資料の保存修復 報告NPO法人書物研究会事務局

 2009年12月5・6日、「第3回シンポジウム 歴史遺産としての古典資料の保存修復」を、無事に終了しました。
参加者は全国各地に及び、書物の修復・保存に対する関心の高さを実感しました。お越しいただきました皆様、ありがとうございました。
講師のフランク・モーリー氏は2日に来日され、移動の疲れを感じさせることなく、多くの技術と知識を与えてくださり、7日早朝に帰国されました。
今回のシンポジウムの基調講演、パネルディスカッションでは、本職の通訳である宮本眞知子さんにお願いしました。ワークショップでは本部教室生の徳田聖子さん(準備科)、長友馨さん(上級)が担当しました。
【12月5日】基調講演・パネルディスカッション
 基調講演では、フォルジャー・シェイクスピア図書館の紹介、シェイクスピアの初版本をはじめとする貴重な蔵書の数々を見せていただきました。また、充実した修復室の設備やこれまでに修復した書物、モーリー氏が製本された作品を紹介してくださいました。
モーリー氏の作品の美しさには、参加者からため息が漏れていました。
パネルディスカッションでは、日本の図書館における書物修復の現状について、パネリスト(近藤理恵氏〈武蔵野美術大学講師/製本書籍修復家〉、指昭博氏〈神戸市外国語大学総合文化教授〉、堤美智子氏〈花園大学文学部日本史学科司書課程教授、フランク・モーリー氏、コーディネーター:鈴木英治氏〈吉備国際大学教授〉〉の皆さんにお話いただきました。
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【12月6日】ワークショップ
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 ペーパースプリットと和紙による革装丁の補修のデモンストレーションを行いました。参加者はモーリー氏の高度な技術と熟練した手さばきに目が釘づけとなりました。
今回のワークショップでは、最後に質疑応答を行うのではなく、作業の合間に質問をしていくという形式で行いまいした。モーリー氏は作業を進めながらも、参加者の質問に丁寧に答えてくださいました。
大勢の参加者の前で修復作業を行うという、慣れない環境の中でも、モーリー氏の作業を行う際の集中力は素晴らしく、技術や知識だけではなく、作業にむかう姿勢も、参加者にはよい刺激になったのではないかと思います。

※ワークショップの様子は撮影・録画を行いました。編集し、DVDを製作する予定です。

 今回のシンポジウム開催に際し、共催である奈良県立図書情報館様には準備段階から様々なご協力をいただきました。入り口の看板は、一般財団法人奈良県ビジターズビューロー様に作成していただきました。
また、株式会社渋谷文泉閣様、株式会社雄松堂書店様、京都大学大学院理学部数学教室重川一郎教授、株式会社芸臺幡様に御協賛いただきました。
多くの皆様のご協力に厚く御礼申し上げます。今後もどうぞよろしくお願いいたします。

 今回のシンポジウムでは、会員外の方が多く参加してくださり、会場のあちこちで新しい交流が生まれました。今後もネットワークの輪を拡げていきたいと思います。

 

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