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レポート

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 レポート32
 ■ パピルス製作実験 NPO法人書物研究会 栗田衣里子 
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 今年の4月より明治大学リバティアカデミーで雪嶋宏一先生の講座を受講しています。9月の講座の中で、雪嶋先生がパピルスを育てていらっしゃるということを知り、少しわけていただくことができました。同じ講座を受講しているKさんは昨年からパピルス作りに取り組んでおり、実際に製作したものを見せてくださいました。また、パピルスの作り方も教えてくださり、早速私たちも上級クラスの皆さんと一緒に製作してみることにしました。

 

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パピルスの茎
@作りたい大きさにパピルスを切る Aパピルスの皮をむく
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B厚さ2mm程度に割く C水につける(この状態で1週間ほどおきます)
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※今回は水を替えないものと替えるものの2種類を実験した
Dめん棒などで伸す E少し重ねてタテとヨコに並べる
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Fフェルトに挟んでプレスにかける(3日ほど) G乾燥したら表面をやすりでこすり滑らかにする
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※水分が出るので、フェルトとプレスの間に紙を挟み、毎日紙を    交換した
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 今回製作したパピルスは水を替えないもの2枚(右)、水を替えたもの(左)2枚の合計4枚が出来上がりました。製作を始める前には、水を替えたもののほうが白くなると考えたのですが、結果は予想に反して黒くなりました。これは、水を替える際に空気に触れる分、パピルスの酸化が進むためと考えられます。
 この結果をKさんにお伝えしたところ、水を毎日替えてそのつどパピルスを伸して灰汁を出すとよいと伺いました。また、文献を読んだところ、やはり水を替えたときにローラーをかけると記述されていました。 次回、製作に挑戦するときには、今回の結果を踏まえて製作したいと思います。

※今回上級クラスで製作の実験を行った結果は、後日報告していきます。

 【参考文献】大沢忍:パピルスの秘密 復元の研究、みすず書房、1978.

 

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